軟質性微粒子(ARXシリーズ)
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柔軟性を持つため材料に添加した際にクッション性を付与する効果が期待できます。
取引先から製品不良とのクレームが...原因は搬送時の振動だった
電子部品のクッション性を高めて製品不良を改善した方法とは?
半導体・電子部品メーカーは、輸送時や使用環境で発生する振動・衝撃による製品破損・性能劣化へのリスク対策を行う必要がある。
Y社にとって重要な取引先であるユニットメーカーから「納品された電子部品に不良が発生している」というクレームがありました。驚いた担当者が原因を調査したところ、工場から取引先へ搬送する際の振動により、製品不良を引き起こしていることが判明しました。
今回のクレームによって、取引先がY社製品の採用を中止する可能性もあり、十分な対応策を取る必要がありました。
Y社では、これまで特殊車両の導入などによる対応を実施してきましたが、対策が不十分だったとして部品の構造を改良するという結論に至りました。
その後すぐに耐振動性向上のためのプロジェクトが立ち上がり、設計部を中心に、部品ひとつひとつの素材や構造の見直しが行われました。しかし、耐振動性を向上する策を見出せずにいました。
課題のポイント
- 搬送時の振動による製品不良をなくしたい
部品構造を改良し、耐振動性を向上させたい
この課題を解決した方法とは?
解決のポイント
- テクポリマー®の採用で電子部品にクッション性を付与し振動を吸収
- 実績に基づいた的確な提案により、耐振動性に優れた設計ができた
困った設計部のN氏は対応策について、インターネットで調査を続けました。そして、有機微粒子を利用したギャップ制御の方法にたどりつきました。
早速、有機微粒子を取り扱っている積水化成品に連絡を取ると、電子部品と基板とを固定する充てん剤に「テクポリマー」が緩衝材として採用されている事例を聞くことができました。硬さの調整をすることで使用環境に応じたクッション性を持たせることが可能ということでした。
話を聞いたN氏は「テクポリマー」を採用した試作品の設計を進めました。試作にあたっては、積水化成品の担当者がY社製品の特質や希望を細かくヒアリングしてくれました。その上で、知見に基づいた専門的な提案をするなど、素材のプロとして全面協力をしてくれました。
その後、振動試験を繰り返し行い、無事に社内基準を満たす製品が完成しました。部品のクッション性を高めることで、耐振動性に優れた設計を行うができたのです。それ以降、Y社は納品先メーカーからの製品不良クレームを受けていないということです。
コラム