テクポリマー®MSX(SMX)シリーズ
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屈折率を1.49-1.59まで調整可能で光拡散性の調整が可能となります。
照明メーカーの要望に応えられない!無機素材では求める性能が出せず失注率が...
屈折率を5/1000単位まで調整でき、最適な光学特性を実現する添加剤とは?
2020年の水銀規制を背景に照明のLED化が進んでいる。その中でLEDの照明カバーに対して、高輝度・高拡散のニーズが高まっている。
O社は、照明カバー用の材料を製造販売しています。ある時、取引先の照明メーカーから、「光拡散性は現行品と同等レベルのまま、輝度をあげて更に明るいLED照明用のカバーを作りたい」との要望がありました。
O社はカバー用添加剤として、従来から炭酸カルシウムや硫酸バリウムを使用していました。しかし、これらの無機素材の使用では輝度を上げられず、結果として照明メーカーの要望を満たす材料が提供できませんでした。
O社では、このところ開発案件の失注が続いていました。
開発担当のM氏は次のように語りました。
「照明カバーのデザインは、使用用途によってさまざまな形状があり、要望にあわせた材料の配合調整にはとても時間がかかります。また、照明カバーの光学設計において、LED光源とカバーとの距離が明るさを決める重要なファクターとなります。しかし、私たちには材料の配合調整と光学設計の相関に関するノウハウが乏しかったのです。その結果、競合他社に先を越されるケースが増え、社内でも課題となっていました」
課題のポイント
- LED光源の明るさを活かせるカバーを作りたい
開発案件の失注数を減らしたい
この課題を解決した方法とは?
解決のポイント
- 透明性が高い有機微粒子テクポリマー®の採用で、顧客が求める明るさを実現
- 積水化成品の最適な光学配合提案で、案件の採用率が向上
改善に向け情報収集を進めたM氏は、取引のある専門商社から積水化成品の「テクポリマー」を紹介してもらいました。担当者の話では、「テクポリマー」はアクリル素材のため、無機素材と比較して隠ぺい性が低く、高輝度が実現できるとのことです。また、粒子径を調整することでカバーの意匠性向上にも期待できるとのことでした。
現状の課題を「テクポリマー」なら解決できるのではと感じたM氏は、早速サンプルを取り寄せ、さまざまな配合で試作をしました。いくつかの試作品を照明メーカーに使ってもらったところ、評価は高く、LED素子の個数を減らしても、求める明るさを確保でき、コスト的なメリットも打ち出すことができました。
顧客からの良好な反応を受け、O社は「テクポリマー」の採用を決定しました。
「屈折率を5/1000単位で調整できる「テクポリマー」を使うことで、提案の幅を広げることができました。また、積水化成品はLED照明機器の「テクテラス」を市場展開しているので、照明機器に対する知見が豊富でした」(M氏)
経験に裏打ちされたアドバイスを積水化成品からもらうことができ、O社は照明メーカーに対し、積極的な提案を行えるようになりました。その結果、受注率も順調に向上しているとのことです。
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